1028

 

 

やけに秒針の音がする。それも安いプラスチックの擦れた音だ。寝つきは良いのだから眠ってしまえばいい。久々の連休はあっという間に過ぎた。目覚ましは翌朝AM6:40に鳴る。

 

すべて消えてしまっていた。日付は覚えてないが 2004年から始まった筈だ。十数年ひっそりと息をするように残していた。彼女が亡くなってもなお 通りすぎる人すらいなくなった場所で たまに思い出してはひとりでそこにいた。わたしたちはまだ十代で ばかげた文字を当たり前に使い ふわふわと足が地につかない毎日を ここがどん底だとでもいうような口ぶりで 零ちゃん 有希ちゃん なんて。

笑ってしまうよ。あっけなく 全部消えてしまったのだ。

 

なまえを呼んで つよく願えば 会うことができた。あの魔法は どこへ行ったのだろう。

 

眠りにおちるすこし手前の まどろみがとても仕合わせで 朝がこなければいいと思っているのに 毎朝おなじ時間アラーム音で目がさめて さようなら またいつか そういって手をふるんだ。

 

もがいても 抗っても 押し流されてとおくに来た。

みんなは元気ですか。